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高次脳3級20代男性、常時介護の必要性を立証し日額1万円の介護費を認定

逸失利益について20代前半美容師として下積みをしていた被害者につき現実収入以上の約495万円を基礎年収とする認定を獲得

■高次脳機能障害(判例103)
■後遺障害等級:3級、併合1級 確定年:2011年和解
■東京地裁管内

被害者データ 23歳 ・男性 (美容師)
受傷時23歳・症状固定時25歳・男性(美容師) 被害者側に一時停止規制のある信号機のない交差点にて、被害者がバイクで交差点に進入したところ、右方より同交差点に進行してきた加害車両と出合い頭衝突した事故 高次脳機能障害3級、右目の障害併合8級(右動眼神経麻痺による複視13級、視野障害9級)、嗅覚脱失12級 併合1級

認められた主な損害費目

逸失利益

約8,600万円

将来介護費

約6,300万円

傷害慰謝料

約350万円

後遺障害慰謝料

約2,800万円

近親者慰謝料

約300万円

その他

約1,250万円

損害額

19,600万円

過失相殺(60%)

-約1億1,750万円

損害填補(任意)

-約350万円

損害填補(自賠責)

-約3,000万円

調整金(※1)

+約900万円

最終金額

5,400万円

※1弁護士費用及び遅延損害金相当額
※2訴外獲得の自賠責保険金約3,000万円を併せた獲得総額は約8,400万円となる。

詳細

加害者の主張

①医療記録中の被害者の回復傾向記載に照らし、被害者はかなり自立できており常時介護の必要性はない
②美容師として順調に昇給するかは疑問であり、当時のアルバイト収入を逸失利益の基礎収入とすべきである

裁判所の判断

①主治医が作成した身の回りの動作能力に関する所見と、家族による報告内容から、食事・用便等の生活動作それ自体は何とか自力で行えるものの、自身で必要性を判断して食事を準備する等の家事は自力では行えず自立して生活することはできないこと、身体的な障害も重いことを指摘した。また、単なる身体的介護と異なり、被害者の一挙手一投足に注意を払って「看視」「声掛け」をしなければならない家族の精神的負担も相当大きいとして職業介護人による介護の必要性を主張立証した。その結果、裁判所和解案においても、家族介護費用日額6,000円、職業介護費用日額1万円が認定された。
②基礎収入についても、当時勤務をしていた美容室の店長の陳述書を提出し、被害者には十分な就労意欲、就労能力を持っており男子平均賃金を基礎収入として採用すべきであると主張立証した。裁判所和解案でも、現実収入以上の約495万円を基礎収入とする認定を獲得した。
③裁判所の和解では最終解決金額は約5,400万円となり、過失6割の事案ながら訴外での自賠責保険金も合わせて約8,400万円の賠償金を獲得した。

当事務所のコメント

①高次脳機能障害の場合、身体的障害とは異なり生活動作それ自体は一見自立しているように思われても、自立して生活を送ることが難しく常時看視等が必要となるケースが多くあります。当事務所では多くの高次脳機能障害事案を取り扱っており、その経験と実績から本件でも詳細に被害者の症状と生活上に支障を指摘し、高次脳機能障害3級ながら職業介護の必要性も認められました。
②現実収入が低い場合でも、年齢が若年であり、将来十分な収入を得る見込みが高い場合には平均賃金水準での認定を得られる場合があります。本件では、関係者の方からも詳細な事情聴取を行った結果、加害者の主張を退けることができた好例と言えます。