判決要旨
遷延性意識障害等1級1号後遺障害を残す20歳男子大学生の損害認定につき、将来の介護料1億5900万円余等のほか、近親者慰謝料、弁護士費用、遅延損害金等を加えた過失相殺前の相認定額を3億9510万円余と認めた。
大学で同級生の原告と被告が駐車場内で被告乗用車のボンネットに原告が伏臥した状態で発進し、転落して原告が受傷した事案につき、同級生の被告にとって「原告側の過失が大きいと強調すればするほど、全く同様に、被告の過失が大きいと強調しなければならないという関係にある」とし、「結果の予見可能性が十分にある状況で、道路交通法違反に当たる行為でそのような挑発行為をしたということから、過失相殺をすべき過失があることは否定できないが、以上のとおりの被告の過失の重大性との対比からすれば、過失割合を、原告2割、被告8割を評価するのが相当である」と認定した。
「家族が在宅での介護を希望し、実際に在宅で介護をしており」経管栄養が継続されている等から職業介護人と「母親の休業日(土曜、日曜、祝日、年間125日)のうち60日間は、母親が就業と介護以外に休息をとるための時間(レスパイト)のための日中の職業介護人を依頼する必要がある。したがって、この21年間については、1年のうち300日間については日中の職業介護と夜間の近親者介護が、残りの65日間については全日の近親者介護が行われるものとして介護料を算定するのが相当である」と認定した。
「介護費用の単価としては、原告が主張するとおり、日中の職業介護の費用を日額2万円、夜間の近親者(主として原告母親)による介護の費用を日額5000円、全日の近親者による介護の費用を日額1万円と認めるのが相当である」として、年間815万円で母67歳まで、以降職業介護人による年額912万5000円の介護料を認定した。
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