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センターオーバーの加害者について携帯電話操作等の運転悪質性を認め、大学生男子死亡について9,600万円の賠償を認めた和解事例

大学2年生の被害者について相手は大学卒業の蓋然性を争うも原告主張通り大卒賃金での逸失利益が認定
事故直前に携帯電話を操作していた事実から事故時も操作をしていたか相当注意散漫になっていたことを認定し慰謝料を3,000万円に増額

■死亡事故(判例028)
■確定年:2018年 和解
■山口地裁管内

被害者データ 20歳  ・男性 (大学生)
死亡時20歳 男性 大学生
加害車両がセンターオーバーをして被害者の原動機付自転車に衝突した
死亡

認められた主な損害費目

逸失利益

約5,300万円

死亡慰謝料

約3,000万円

その他

約1,100万円

調整金(※1)

約200万円

総額

約9,600万円

※1遅延損害金等を含む

詳細

加害者側の主張

①当時はまだ大学生であり、大卒の平均賃金を逸失利益の基礎とするべきではないとして、大卒水準よりも低い全男性平均賃金を基礎収入とすべきと主張。

②刑事判決文中には、携帯電話を操作していたという事実は列挙されておらず、この点は加害者の運転態様の悪質性を理由付けるものには該当しない。慰謝料は独身男女の2,000~2,500万円程度に留まると主張、

裁判所の判断

方からは、被害者の男性の大学2年生時点の成績を資料として提出し、特に卒業するのに支障があるとは言えないため、事故がなければ当然に大学を卒業し、少なくとも大卒が最終学歴になるということを指摘しました。相手は、2年生までの成績だけでは、卒業する蓋然性がないとして更に争いましたが、裁判所和解案では、全面的に原告の主張を採用し、大卒男性平均賃金を死亡逸失利益の基礎収入とするべきだと認定しました。

②裁判所和解案では、携帯電話を事故直前に操作していた事実を、慰謝料増額事由の認定理由中で指摘し、操作しながら事故を起こしたか、そこまでは言えなくても、相当携帯電話に注意が向いていたからこそ、センターラインオーバーをしてしまった可能性が高いことを指摘して、一般的な死亡慰謝料2,500万円を大幅に上回る3,000万円を死亡慰謝料として認定しました。

当事務所のコメント

①学生が死亡被害者の場合、最終学歴がどこまでと考えられるのかが、基礎収入の算定で大きく影響します。そのため、相手は卒業できたとは限らないという主張や、高校生の場合には、大学に入学できるとは限らないと言う主張を展開してくることがあります。この点も、生前のお子さんの学習状況や、生活状況、人生設計などをしっかりと汲み取り、ご家族からお話をお伺いすることで、しっかりと裁判所からも適正な事実評価を受けることができます。
生前の被害者の方のご様子をお伺いしていくことは、何よりも重要な点であると当事務所では考えております。本件でも、綿密な聴取を経て、学業成績も資料として示すことで裁判所も当方の主張を採用し、賠償額として適切な判断を得ることができました。

②刑事裁判では、加害者を処断することが主たる目的になっており、センターラインオーバーという既に悪質な事故状況でもあったことから、その原因となったと強く推認される携帯電話の操作の可能性が、見過ごされてしまったという問題がありました。当事務所では、刑事事件では軽視されてしまったり、見落とされていた事実関係についても、緻密に検討し、評価されるべき事実を分析することで、刑事裁判以上により被害者のご家族の方が納得できる事実認定を得られるように、常に努力を重ね、実績を積み上げております。
本件では、このような立証活動の結果、裁判所も和解案の中で、刑事裁判での認定を超えて、携帯電話の操作の可能性を認定するに至りました。
その結果、危険な運転があったことを前提に、大幅な慰謝料増額を得ることができました。