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高次脳機能障害7級併合6級10代男性につき刑事裁判において加害者が無罪判決を受けた事件について民事裁判にて逆転し加害者の過失85%が認定された和解

後遺障害等級を争われるもこれを斥け7000万円の賠償を認めた和解

■高次脳機能障害(判例209)
■後遺障害等級:7級4号 併合6級 確定年:2020年和解
■さいたま地方裁判所管内

被害者データ 17歳 ・男性 (高校生)
① 事故時17歳 固定時19歳 男性・高校生(当時)
② 信号機のある交差点において、被害自転車と加害大型トラックが出合い頭衝突したもの
③ 高次脳機能障害 7級4号
  複視 10級2号 併合6級

認められた主な損害費目

治療関係費

約200万円

後遺障害逸失利益

約6630万円

傷害慰謝料

約290万円

後遺障害慰謝料

約1180万円

損害総額

約8300万円

過失相殺(15%)

-約1245万円

損害填補(自賠責)(※2)

-約1400万円

調整金(※1)

約1345万円

 最終金額

約7000万円

※1事故日からの遅延損害金や、弁護士費用、慰謝料増額事由の考慮等を含める
※2自賠責保険に対する請求も当事務所にて行い、自賠責保険金約1400万円とあわせて、8000万円を超える賠償金を獲得した

詳細

被告主張

①信号表示に関して、被告は自車が「青」であり、被害自転車は赤信号で進入したと主張
②高次脳機能障害に関して、リハビリテーションセンターでのリハビリの結果、相当障害が改善しており、自賠責7級判断は妥当ではなく、現状評価で9級が相当だと主張。また、複視障害については、日常生活上大きな支障はないから労働能力喪失率には影響がないと主張した。

裁判所の判断

①被告側では、信号サイクルに合わせて行われた再現実験や、複数の目撃者証言から加害車両側こそが青信号だったと主張した。これに対して、当方からは、別の目撃者証言では被害自転車こそが青信号だったと述べられていることを指摘、また被告側の再現実験などは、結局、被告側の言い分を前提に行っているだけなので、被告の言い分が正しいことの裏付けにはならないという点を適示した。
その結果、裁判所としては、加害車両側が青だったとは特定できないとして、和解案として15%の限度での過失相殺として、被告主張を排斥した。

②高次脳機能障害等級に関しても、直近の訓練時の評価に照らしても就労能力としては相当な能力低下が認められていることなどを立証、複視については、生活上の支障の問題以上に、一般就労の具体的場面(パソコンを用いての長時間業務等)における支障を軽視するのは間違っていると詳細に反論をした。
その結果、裁判所は、和解案において、併合6級(高次脳機能障害7級、複視10級)を維持して、当方の請求する逸失利益全額を認容し、被告側主張全面的に排斥した。

当事務所のコメント

①本件は、刑事第一審では加害者は有罪、第二審(控訴審)で加害者の逆転無罪が確定した事件でした。
これに対して、民事裁判においては、加害者側の主張する内容は必ずしも加害者側の青、被害者側の赤を確定できるような客観性のある裏付けがないことを、当事務所の担当弁護士が詳細に分析を行って主張立証を重ねました。
その結果、民事裁判においては、加害者に大きな過失があり、青信号だったとは言えないとして、加害者の賠償責任が肯定され、実質的に、刑事裁判から逆転の有責判断を勝ち取りました。
刑事裁判と民事裁判では、立証のあり方にも様々な違いがあるところです。
当事務所では、交通事故損害賠償を専門的に行ってきた知見・経験があります。刑事段階において、相手が無罪・不起訴となったとしても、その判断が不当なものではないか、民事段階においてきちんと精査し、刑事裁判の結果を鵜呑みにしてしまわないで、慎重な検討を行うことで、適正な認定に繋げられるよう日々尽力しています。

②高次脳機能障害に関しては、等級評価は非常に難しい分野のひとつです。
特に中程度7~9級にあたる方の場合は、障害内容も多様で、適切な知識を前提として有していなければ、裁判において十分な立証が行えません。
本件は、相手方から等級評価を争われましたが、これに対して、医療記録に基づく専門的な反論を緻密に行ったことで、被告主張を完全に斥けられた好例と言えます。
また、本件のような複視や半盲の障害に対して、生活できるのだから支障は小さいとかないといった言い分を相手方展開してくる場合はよく見られます。
こうした身体障害に関しても、十分な知見・経験に基づいて主張立証を行うことで、本件では、複視による就労場面での支障を充分に評価してもらうことができました。