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NASVA「療護センター」とは?

突然の交通事故によって脳や脊髄に損傷を受けた被害者の中には、重い後遺障害を負う人が少なくありません。特に、寝たきりの状態になった被害者を抱えた家族の精神的、肉体的、経済的な苦しみは、筆舌に尽くしがたいものがあります。こうした被害者を抱える家庭の中には、「病院側の都合で突然退院を迫られたが受け入れ病院がない」、「介護のため他のことがほとんどできない」、「介護に疲れた」、「家庭内がうまくいかない」などの深刻な悩みを抱え、家庭崩壊にもつながりかねない状況に置かれていることが長年問題視されていました。そこで、自賠責審議会において、「何かよい救済策はないものか?」と検討されてきた結果、昭和56年第94国会に「自動車事故対策センタ-法の一部を改正する法律案」が提出されました。そして、同年6月、同法の一部改正が行われ、脳損傷による重度後遺障害者に対し、十分な治療と看護を行う専門の「療護センター」の設置・運営が、自動車事故対策センタ-(現・自動車事故対策機構=NASVA)の業務として追加されたのです。

現在、NASVAでは、交通事故による脳損傷によって、重度の後遺障害(遷延性意識障害)を負った被害者の社会復帰の可能性を追及するため、千葉、仙台、岡山、岐阜の国内4か所に同センターを設置し、適切な治療と看護を行っています。ただし、病床数に限りがあるため、入院の承認にあたっては、治療及び常時介護の必要性、脱却の可能性、所得の状況のほか、以下に挙げる「一定の要件」全てに該当するかどうかが総合的に判断されています。

  1. 要件1 自力摂食が不可能である。
  2. 要件2 し尿失禁状態にある。
  3. 要件3 眼球はかろうじて物を追うこともあるが、認識はできない。
  4. 要件4 声を出しても、意味のある発言はまったく不可能である。
  5. 要件5 目を開け、手を握れというような簡単な命令にはかろうじて応ずることもあるが、それ以上の意思の疎通は不可能である。

入院申込に必要な書類は、以下の通りです。

  1. 書類1入院申込書
  2. 書類2戸籍謄本又は抄本
  3. 書類3住民票(世帯全員)
  4. 書類4精神神経障害に関し医師が診断した証明書類(重度意識障害者診断書)
  5. 書類5自動車事故証明書
  6. 書類6所得証明書
  7. 書類7治療、介護等に関する費用の支払状況を証する書類(費用支払証明書)
  8. 書類8その他受託病院の長が特に必要と認める書類

各療護センターには、CT(X線断層撮影装置)、RI(核医学画像診断装置)、MRI(磁気共鳴断層撮影装置)といった、高度先進医療機器などが備えられています。また、ベッドとベッドの間の壁を取り払い、病棟をひとつのフロアに集中させることによって集中的な観察を可能にする「ワンフロア病棟システム」が採用され、患者のわずかな意識回復の兆しを見逃さない工夫がなされています。病室の仕切りを最小限にし、全てのベッドを大きな窓のそばに配置することによって、病棟は明るく、意識のない患者でも日照の変化を肌で感じることができます。また、外気浴、緑地の散歩などが行えるよう、サニーテラスや緑地も設置。そのほか、お花見、七夕、クリスマス等、四季折々の年中行事を行うことにより、できるだけ事故前と同じ状況で、日常生活的な経験ができるように配慮されています。療護センターのもうひとつの特徴は、「プライマリー・ナーシング方式」をとっていること。これは、同じ看護師が一人の患者の入院から退院までを継続して受け持ち、その看護に関して責任と成果を明確にするという方式です。意識障害によって他者との意思疎通ができない患者のそばで、看護師が常に一緒に過ごすことにより、それぞれの患者に残された機能や回復の兆しなど、小さな変化を見逃さないよう、注意深く観察することができるのです。実際にこれまで多くの患者が、驚異的な回復を見せて退院しています。

資料名称ファイルサイズPDFファイル
NASVA 独立行政法人 自動車事故対策機構 パンフレット 2,727 KB ダウンロード
NASVA 独立行政法人 自動車事故対策機構 リーフレット 492 KB ダウンロード

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